2020年9月25日発行、全頁、A5判、700円
目次
■ 近況と所感……………………………………………………………………………………………… 2
■ 六波羅蜜を学ぶ(3) ……………………………………………………………岡野守也… 4
■ 痴呆、認知症そして老耄(認知障) (5) ……………………………大井玄…… 22
■ 仏弟子たちのことば(5) ……………………………………………………羽矢辰夫… 36
■ 未来の世界国家(1) ……………………………………………………………増田満…… 38
■ 講座・研究所案内…………………………………………………………………………………… 46
■ 私の名詩選(72) 『万葉集』の秋の歌………………………………………………… 48
編集後記
今号、主幹の「六波羅蜜を学ぶ」では、大乗の持戒というものが、般若経典によれば他の波羅蜜と一体で、戒律の絶対化とは正反対の、大スケールの修行であることが詳述されています。それは同時に、よく生きるには自ずとコスモスの定める枠組みがあるという事実をも示しており、倫理が溶解した現代に新たな気付きをもたらすと思われます。主幹のコスモロジー各論は今回休載です。大井先生の「痴呆、認知症そして老耄」によれば、「認知症」は長寿命化に伴う自然な現象という側面が強いばかりか、老死の不安を緩和する老年的超越にも至りうるとのことです。それを無理やり「治療」する企ては、不自然なばかりか効果薄弱で、副作用の点で有害であると感じます。羽矢先生の「仏弟子たちのことば」では、アッサジに対するブッダの厳しくも優しい言葉が、私たちへ語られたものにも感じられます。増田さんの新連載「未来の世界国家」では、大歴史学者のトインビーに関する前半、かつての世界国家に関し、その壮大な歴史観が紹介されています。(編集担当)
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